2009年6月2日火曜日
ライ麦畑の冒頭一文 原著
この冒頭の一文を見て、この本を読んでみようと思った、または読むのをやめようと思った人は意外と多いのではないか。実際、私の友人は冒頭一行目のホールデン風言い回しにひっかかり、三度挑んだが(?)いつも数ページで息切れし読めなかったという。
また野崎訳は読めたが村上訳は完読できなかった、村上訳はなじめたが野崎訳は合わなかったなど訳者の違いも結構ある。このへんはamazonのレビューでも参照すればよくわかる。
ちなみに私はプロフィールにも書いたが、中学か高校生くらいのときの間違った記憶で「外国のわらしべ長者の話」と思い込んでいた。正確にはもっと具体的な(誤りの)イメージをともなって脳に刷り込まれていたわけだが、冒頭の一文(村上訳)を読んで、ひねくれたわらしべ長者だなと興味をそそられた。
ちょっと脱線したが、まずは原著の一文を紹介しよう。 [Salinger,1945-6 p.1]
If you really want to hear about it, the first thing you'll probably want to know is where I was born, and what my lousy childhood was like, and how my parents were occupied and all before they had me, and all that David Copperfield kind of crap, but I don't feel like going into it, if you want to know the truth.
・・・長いなあ。でも難しい単語はほとんどない。中学2年生くらいの単語力で大丈夫だ。しかも訳書を読んでいれば、ものすごくシンプルな文だとわかる。邦訳の方がまわりくどい言い方のように感じるくらいだ。
次回、野崎訳と村上訳を見ていこう。
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